小学校教員にょんの日々ログ

毎日の出来事や考え、思ったことなどとにかくアウトプット!

訪問。 95

今週は、入学式があったり、

明日からの新年度の準備だったりで慌ただしかった。

時間を決めてやろうとリミットを設けるのだが、

いつもやってるうちに夢中になってしまう。

年々、本当に本当に、強く感じるようになっているのだが、

仕事と遊びの区別がつかない。

境界線が溶けだして、

どこまでが仕事で、

どこからが遊びなのか、

自分でもわからない。

「やらなければいけない」からやってるという感覚はない。

「やりたい」、だからやっている。

とはいえ、調子に乗ってやりすぎると、

先に体がダウンしてしまうかもしれないので、

そんな夢中になっている自分も

きちんと客観視する「鳥の目」を持つことも忘れてはいけない。

 

明日の始業式に向けて、

クラスの子どもたちをびっくりさせようと

教室で一人準備をしていた。

気が付けば、夜の8時だった。

キリのいいところまでやりきって、

職員室に戻る。

廊下も教室も電気の消えた真っ暗な校舎の中で、

そこだけ明るく光り、たたずんでいる職員室は、

深夜のコンビニのようである。

 

わずかに残って仕事をしていた先生と

少しだけ、たわいもない話をした。

そろそろ帰ろうかと、支度を始めた時、

職員室の窓ガラスをドンドンと叩く音がした。

ふり返ると、見知った顔がそこには3つ並んでいた。

歯を見せて笑っている。

 

私は、帰るのをあきらめた。

そのまま、職員室を出て、

運動場の方へ出る。

 

ずいぶん大きくなった。

でも、顔にはあどけなさが残っていて、

それは、そのまま数年前に担任をしたときの、

懐かしさそのものだった。

 

「せんせーい!!会いに来たったでー!」

 

上から目線な物言いにも一切ムカッと来ない。

かわいくて仕方がないのだ。

3年前に卒業させた子たちだった。

この4月から高校生だ。

入学式前に会いに来てくれたそうだ。

 

この仕事をしていると、

本当に幸せだなと感じる瞬間がいっぱいある。

 

まさにそんな瞬間のうちの一つだった。

 

3人のうちの1人は、以前にブログで書いた子だ。

 

yamanyo.hatenablog.jp

 

「ほんまはもっとすぐに会いに来るつもりやってんけど、忘れてた。」

 

最高か。

 

しばらく会ってなくても、再会すれば、すぐにあの頃に戻る。

色んな話をしてくれた。

「せんせい、オレ、ほんまに彼女できへんねん。どうしよ。」

「小学生の時に戻りたい。」

「部活入りたいの、特にないねん。」

「こないだ、〇〇と二人で日帰りでディズニー行ってきてん。」

「入学式緊張するわあ。」

「こないだ〇〇とケンカしてさ、まだ仲直りできてへんねん。どうすればええやろ。」

「高校で友達出来るかなあ。」

 

聞いてるだけで、幸せだった。

夜になっても、春の陽気はまだそこら中に残っていて、

穏やかな夜だった。

 

しかし、ずっと時間を気にしていた私は、(だって、ゆうても高1‼)

会話の切れ目で、「ありがとう。もう明日に備えて帰り。」と切り出した。

二人とも(一人は別の予定で途中で先に帰った)、

もう少し話していたそうだった。

まあけど、それを言うなら、私も同じだった。

いくらでも話ができた。

 

最後に、成人式の話をした。

「成人式の日、絶対小学校のメンバーで集まるから!」

「先生、一緒にお酒飲みに行こうな!」

「だから、私らの分、お金貯めといてな!」

 

最初から清々しいくらいおごられる気満々やん 笑

 

でも、悪くない。

積み立てでも始めようかしら。笑

 

入学式は無事終え、

友だちもすぐにできたそうだ。

わざわざみんな入学式後の写真を

メールで送ってきてくれた。

 

この子たちが成人するのは、今から5年後。

また一つ、5年後に向けてステキな夢ができた。

この夢をかなえるときに、

自信をもって再会できる自分でないとな。

そう思って気合が入った。

 

ほんまにええ仕事。

どんどん新しい夢ができる。

夢がかなう。

かなえた夢を見せに来てくれる。

 

明日から新年度がいよいよ始まる。

 

誠実に、謙虚に、一生懸命。

向上心を忘れず、

真摯にまた新しい子どもたちと向き合っていこうと思う。