人生初神父! 32
先週の土曜日、後輩の手作り結婚式を決行した。
そう、この記事で書いたやつである。
当日、集合時刻は4時半。心斎橋。のとある貸しスペース。
私は、朝から、神父としての挙式の進行シナリオの作成に余念がなかった。
(いや、もっとはよ作らんかい。)
私は、バランスに悩んでいたのだ。
「真面目」と「ボケ」の割合に。
当然、身内だけのおふざけモードの式である。
盛大にボケて結構。
しかし、この日の出し物はこれだけではない。
私が神父で進行する挙式のほかに、
披露宴も予定されており、そこでは、後輩たちがこれでもかというぐらいネタを披露する。
トップバッターの私で、ダラダラと時間ばかりかけているわけにはいかないのだ。
しかし、参加者の中で最年長の先輩としての意地もある。
なんとかいいスタートを切って、後輩にバトンをつなぎたい。
そんな真面目過ぎる「ボケ」への思いをこじらせた結果、
当日ギリギリまでシナリオ作成に悪戦苦闘するということになった。
しかし、なんとか完成させたシナリオを手に、電車に乗り、
1時間遅れで、会場に到着。
百均の不織布で後輩が作ってくれた帽子もどきとローブもどきをまとい、
新婦の登場を待つ。
スタンバイしてから5分ほどすると、新婦が会場に現れた。
びっくりしていた。
そりゃそうだろう。
同期飲み会と聞いてやってきたら、自分の結婚式なんだから。
私は樹木希林のようなほほえみで新婦と新郎役の後輩を迎え入れる。
まずは、讃美歌斉唱だ。
が、音痴の後輩には歌うこと自体を控えてもらうように注意事項を伝え、
一ボケ目をかました。
続いて、聖書の朗読。
西野カナの「トリセツ」の一部を朗読した。
これで、二ボケ。
誓いの言葉で、新婦をディスったり、病める時や健やかなる時に加え、
日常の取るに足らない場面も挟み込んで、
三ボケ。
指輪の交換をなげわで代用。
四ボケ。
結婚を高らかに宣言して、挙式終了。
まあまあ、コンパクトにすっきりまとめられたんじゃなかろうか!
ええ感じにウケてた…と思う。
久しぶりに大学時代に戻ったようなひと時を過ごせた。
いくつになっても一緒になってこういう馬鹿ができる友だちがいるってのは、
ほんまに財産やと思う。
とても、とてもそう思う。
あれからいくつか歳を重ねた今だからこそ、今までより強くそう思う。
でも、べろんべろんになってどうしようもない後輩を介抱してたら、
電車を乗り過ごして、終電で帰宅できなかった。
奥さんは、キレた。
んー、ツメが甘い、俺。