小学校教員にょんの日々ログ

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「引っ越し大名」鑑賞 188

先日、星野源主演の映画「引っ越し大名」を観に行った。


星野源主演 映画『引っ越し大名!』引っ越し唄 8月30日(金)全国公開

 

なんか難しいこと考えずに、純粋にエンターテインメントとして楽しめる作品でした。

めちゃくちゃ引きこもりだった気弱でネガティブな春之介(星野源)が、外の世界と触れ合うことで、少しずつ自分に自信を持っていく様は見ていて、痛快だった。

勇気を出して踏み出した一歩が、新しい出会いを呼び、その出会いが、また新たな一歩を連れて来る。

そんな「人」の物語だ。

個人的には、春之介の幼馴染役の高橋一生がツボだった。

豪快な性格でありながら、周りからバカにされても、春之介のことを信頼しているところや涙もろいところなど、「ああ、こういうやつが友だちとしていてくれたらすごく心強いだろうなあ」と素直にうらやましく思ったり。

 

春之介の誠実で、どこまでも不器用だが真面目でまっすぐなところに、周りの人間も感化され、それが重なって後半、大きな力、うねりとなっていく。

無茶な引っ越しをやり遂げるためには、知恵やお金も必要なのだが、しかし、それらを生きたものとして動かしていくのは、やはり「人」なのだ。

そんなことを考えさせられる物語だった。

「人」は論理だけで動く生き物ではない。

「人」が動くのは、それも大きなパワーで動くのは、「感情」が伴った時だ。

そこには、計算や予測を超えたものが存在する。

だから、考えられないような奇跡が起きるのだろう。

人が自分の意志で、感情を持って動くとき、その意志が強く、大きなものであればあるほど、それは強い輝きを放ち、周囲の人を惹きつける。

そして、少しずつ支援者が増えていく。

自分の夢が、みんなの夢になっていく。

一つ一つは細い、とても細い一本の糸のような夢が、何本、何十本、何百本と集まって、撚り集められて、布となり、みんなを導く旗となる。

中島みゆきの「糸」を思い出した。

 

「人」は損得だけで動くのではない。

結局は、感情を揺さぶられ、「人」で動くのだ。

そんな希望を持てる映画だった。