卒業式での出来事。 74
今日は、言語化したいことがたくさんある。
日によってこのばらつき、何とかならんもんか。
これが、毎日、均等にきてくれれば、
すごく精神的にも肉体的にも時間的にも健全やねんけど。
いや、でも、書けるときには書こう。
細かいことは考えず、
せっせとアウトプット。
今日は勤務校の卒業式だ。
朝7時に学校に着く。
いつもの癖、朝型人間。
朝のうちに自分の仕事を済ませ、
徐々に職員が出勤してくる。
全員揃って、朝の打ち合わせ。
それが終わると、式までの間、
各自、自分の役割の最終確認をして過ごす。
しかし、確認が終わると、式本番までは手持無沙汰。
そんな先生たちが、自然と職員室に集まった。
その時、後輩の先生に言われて初めて気付いた。
「にょん先生、子どもたちの指導がない卒業式久しぶりなんじゃないですか。」
ほんまや。
去年までは実に5年間、高学年ばかり担任していたので、
毎年、受け持っている子どもたちが式に出席していた。
卒業生か、在校生代表として。
だから、久しぶりに、本当に久しぶりに、
受け持つ子どもたちがいない卒業式を過ごした。
やっぱり子どもたちがいないと、心持ちが全然違う。
緊張が少ない。
基本的には自分の仕事を確実にこなすことに尽きる。
プラス手の足りていないところに、全体を見てサポートに行く意識。
式中の予想外の事態に臨機応変に動くフットワーク。
その辺を意識して過ごした。
式は滞りなく終わった。
卒業生が退場し、式場の片づけを5年生と一緒にし、
後は、保護者や5年生と一緒に花道を作り、
教室から出てきた卒業生を送り出すのみ。
今日の日の空は、雲一つない晴れ。
子どもたちの門出を大いに祝福してくれているように思えた。
もう少しで教室から卒業生が出てくると、
連絡係の先生からの情報があり、
外に出て、花道を作った。
私は、5年生が作る花道から二歩ほど下がったところに陣取った。
保護者も、卒業生を待ち構える5年生も、先生たちも
みんな笑顔だ。
あたりには、桜は間に合わなかったが、梅の花が満開に咲き、
今日の日に文字通り花を添えていた。
…と、そんな私のもとへ、すーっと近づいてくる子が一人。
5年生の女の子だ。
知っている子だった。
お姉ちゃんの担任をした、2年間。
少しの間だったが、その妹ちゃんと話した。
妹「先生、ここの学校何年目?」
私「この3月で7年目が終わるよ。4月から8年目に突入やわ。」
妹「え、じゃあもう異動とかすんの?」
私「それはわからへんよ 笑。どうやろなあ。」
妹「……。」
妹「お姉ちゃんが、にょん先生が一番良かったって言うてた。」
私「あ、そうなん?」
妹「うん、小学校の時、一番楽しかったって。」
私「そっかあ。それはありがたいことやなあ。うん、素直にうれしい。」
そこで、卒業生が下りてきて、会話は終わった。
お姉ちゃんは、家で学校のことをどんな風に話してたんだろう。
姉妹揃って、そんなににぎやかな方ではない。
どっちかっていうと、寡黙な、でも、素直で優しく、利発な子たちだ。
この仕事、というかこの仕事に限らず、一期一会だ。
声をかけてくれた女の子たちの学年の担任をすることになったら、
どんな学年を、どんなクラスを作っていくんだろうな、
そんなことをふと考えた卒業式の日だった。