7冊目「この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ」 52
更新さぼっちまった。
まだまだタイムマネジメントが甘いわ。
精進せねば。
というわけで、たまった思いをせっせとアウトプット。
2019年読了本の7冊目はこちら。
著者は、大手書店勤務の現役書店員の新井さん。
独自に設立した「新井賞」は、同時に発表される芥川賞や直木賞より売れることもあるらしい。
本をこよなく愛し、本を売ることをこよなく愛する型破りな書店員新井さん。
そんな新井さんのエッセイの新刊。
以前、「探してるものはそう遠くはないのかもしれない」というエッセイを読み、そのあまりの面白さは鮮烈な印象を残していたので、
書店で新刊を見つけた時は、全く買う予定で行っていたわけではないのに、
気が付いたら、レジに並んでお会計を済ませていた。
本って怖い。
新井さんの日常思ったことや感じたことが、徒然なるままに書かれているのだが、
とにかく面白い。
一度笑ってしまうと、びっくりするくらいクスクス笑いが止まらない。
うっかり電車なんかで読んだ日には、変な人確定なので、
自宅で一人静かに読むことをおすすめしたい。
本の内容は4部構成。
うまくいかない「仕事」「美」「恋」「人生」について、
それぞれのテーマに沿ったエッセイが収録されている。
一個一個のエッセイの見出しからして、もう秀逸で、
その言葉のチョイスのセンスに脱帽してしまう。
せっかくなんで、各パートから少しだけ特に好きな見出しを紹介しようと思う。
「生米たまねぎハーゲンダッツ」
「髪は全裸で切るに限る」
「どっきりで本当にどっきりしたいからこれ書いたこと忘れたい」
「クチャクチャキャンセリングヘッドホン」
とにかく新井さんが紡ぐ文章がいちいちツボで、
クスクス笑いが止められない。
そんな中に、たくさんの共感がちりばめられていて、
それは、普段絶対に自分から人に言ったりはしないような、
自分のパーソナルな部分というか、
でもそれをがっつりさらけ出していて、
そんなパーソナルな部分って誰とも基本共有できないはずなのが、
共有できてしまうのが、清々しいのです。
タイトルにあるように、新井さんの身の回りで起こる様々な
「思ってたほどうまくいかないこと」の数々。
でもそれらをつづる新井さんの文章がとても自由で、縛られてない。
それがとても痛快で、スイスイ読んでしまう。
そして、ブログを書き始めた今だからこそ、以前より強く思うが、
その文章の面白さが本当にうらやましい。
新井さんのブログがあったら、間違いなく毎日更新をチェックすると思う。
新井さんの文章力でもって、学級通信を書けたならば、
もっと子どもたちや保護者の方々を楽しませることができるだろうなあと思う。
ぜひとも、この文章力がほしい。
でも、ドラゴンボールもないし、ランプの魔人もいないから、
自分で身につけるしかない
全然関係ないが、料理研究家の山本ゆりさんの書く文章が好きで、
彼女のアメブロをよく読んでいるのだが、
言葉のセンスというか、選び方?書き方?ノリツッコみの仕方?
みたいなものにすごく似たものを感じる。
個人的に、この二人の対談イベントが開催されたら、
あいみょんのライブに匹敵するぐらい行きたいイベントになる気がしている。
いや、やっぱ嘘です。そこまでではないです。
でも行きたいのは確か。
…って感じで、私も新井さんの自由さに憧れて、
思いつくまま、徒然なるまま、書いてみた。
なんじゃこりゃ。ひどいな、この文章。
まあ、いいや。
そんな日もあるさ。(そんな日しかないさ?)
気軽にちょっとした時間でクスリと笑ってほっこりした人に
おすすめです。