小学校教員にょんの日々ログ

毎日の出来事や考え、思ったことなどとにかくアウトプット!

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職場では、今各クラスでフェスティバルに向けて店作りが進んでいる。

フェスティバルとは、児童会が主催する行事で、

簡単に言えば、文化祭的なイベントである。

3~6年生が、各クラスで店を作り、店番をしたり、

お客さんになって、他の店に遊びに行ったり。

そんな感じの割とみんな楽しみにしてる行事である。

 

うちのクラスでも、もちろん店づくりを進めている。

綿密に計画を立てていたので、

先日、具体的な店の仕掛けづくりにようやく入ったところだ。

 

店づくりの材料は、基本的に自分たちで集めてくる。

布、発泡スチロール、ひも、木材…

そして、段ボール。

 

ある日の放課後、クラスのAくんが相談にやってきた。

 

A「先生、家から段ボール持ってきたいんですけど…」

私「うん、いいよ。持っておいで。」

A「うん、でも、その段ボールがすごく大きくて…。どうやって持ってきたら、いいのか。」

私「そんな大きいの?」

A「うん。」

私「放課後にさ、友だち誘って一緒に運んでくるのは?」

A「うーん、たぶん無理だと思う。」

私「(これは相当でかいな。)そっかー。

 

 …じゃあ、朝、家に取りにいったげよか?」

 

A「うん!先生ありがとう!」

 

約束をして、A君はほっとした顔で家に帰った。

 

Aくんを帰した後、お母さんに電話を入れた。

 

私「あ、こんにちは。担任のにょんです。」

A母「あ、先生。いつもお世話になってます。」

私「こちらこそ。今日ね、さっきAくんにフェスティバルで使う段ボールを学校に持っていきたいけど、大きすぎて、どうやって持っていけばいいか…って相談受けまして。」

A母「はい。あ、本人言ってました。」

私「で、明日の朝にでも、おうちにお伺いして、その段ボールだけ運ばせてもらおうかなって思ってるんです。」

A母「ええ!?そうなんですか?わざわざすいません。」

私「いえ。でもかなり大きいみたいですね?」

A母「そうですね。Aくんだとちょっと持っていくのは無理かなあ。先生なら何とか持って行けるとは思います。」

私「そうなんですね。わかりました。そしたら、明日の朝、お伺いさせてもらいます。」

A母「すいません、ありがとうございます。」

 

翌朝、Aくんの家に向かった。

少し待っていると、Aくんが出てきた。

私「おはよう。」

A「おはよう。あっ、段ボール!」

 

私の顔を見て思い出したように、家の中に戻っていく。

閉まりかけたドアの隙間からA君の声が聞こえてくる。

 

A「お母さん、先生来てくれたよ!ねえ、段ボール!」

 

私は頭の中で、段ボールを想像した。

きっとこれぐらいなんじゃないだろうか。

 

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脳内イメージ図

だから、原付で来ず、徒歩にした。

朝からいい運動だ。

少しすると、ガサガサと音がして、お母さんが現れた。

右手には、赤ちゃんを抱っこしている。

 

ん?赤ちゃん?段ボールは?

 

左手を見ると、そこには、例の段ボールがあった。

 

私は、絶句した。

 

A母「おはようございます。先生すいません、こんな朝早くから。」

私「…おはようございます。…いえいえ、とんでもない…。」

A母「じゃあ、すいません、よろしくお願いします。」

私「分かりました…。」

 

半ば呆然としたまま、Aくんより一足先に学校へと、

もと来た道を帰った。

 

こんな感じで。

 

 

 

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サイズ!!

 

ちょっと大きめのトートバックか!!

 

小脇に挟めてしまえるやないか!!

 

 

朝から、猛烈に心の中でツッコみました。