カオスな会話 14
今日から給食が始まりました。
約3週間ぶりの給食。
炭水化物抜きダイエットに取り組んでいる身としては、
ここだけは一時休戦。
パクパク食べます。
子どもの前で、「いや、ダイエット中やから。」なんて言おうもんなら、
おもしろがって大盛りにされてしまうに決まっています。
拒否=前フリだと即認識するダチョウ倶楽部な子どもたちです。
だからきちんと食べます。
給食は、決まって子どもたちの班を転々としながら、
一緒に食べています。
そこでは、素の子どもたちとの会話を楽しむことができます。
絶対に同じ年代同士では味わえない会話です。
それでは、今日の会話を少々。
Aくん「先生、昨日のほんまでっかTV見た!?」
私「いやー、見てないわ。」
Bくん「うそー!先生、ワンピース好きやったら、絶対見た方がよかったって!」
Cさん「ほんまや。作者の尾田栄一郎の家出ててんで。」
私「へえ、そうなんや。それは見たかったなあ。あ、でも、何かあれは見たで。あのー、水槽を泳ぐ魚の映像が映るでっかいテレビみたいなの。」
Aくん「あー、あったなあ!めっちゃでかかった!」
Bくん「尾田さんの家のテレビ、100インチやねんで」
私「ほんま!?でっか。それって、黒板ぐらい?」
Cさん「いや、そんなにはないけど、黒板の半分ぐらいはあると思う。」
Dくん「ねえねえ、先生。俺の家のテレビ、60インチあるよ。」
私「でか!十分やん!」
Eくん「先生、俺の家のテレビ何センチか知ってる?」
(ん?センチ?)
私「40?」
Eくん「ぶっぶー!正解は、2㎝でしたぁー!」
…。
みなさんは、これを聞いてどう思われましたか?
「はああ!?」と思われましたか?
「何をしょーもないことゆうてんねん。」と思われましたか?
私はそのどちらでもありません。
私「へええ。2㎝かあ。えらい小さいねんなあ。目ぇ悪なりそうやなあ。」
Eくん「大丈夫やで!」
私「そっかー。でも家族みんなでテレビ見るときなんか大変なんちゃう?『お兄ちゃん、もうちょっと横行って!見えへんやんか!』『横行っても見えへんわ!』とかケンカ起きへん?」
Eくん「大丈夫やで!ケンカせえへんから。」
私「そっかあ。仲良しやねんなあ。」
徹底的に乗っかる!そしていなす!!
ボケに乗っかったふりして、いなしまくり、しれーっとボケを無効化し、主導権を握り返そうと試みます。
Eくん「先生、おれん家の冷蔵庫の大きさ知ってる?」
私「知らんなあ。4㎝ぐらい?」
Eくん「ぶっぶー!正解は104mでしたぁー!!!」
なるほど、そのパターンか。見切った。
私「へえ、大きいなあ。Eくん家は100m以上長さがあるねんや。」
Eくん「そんなないで。家は2㎝!」
私「あ、そうなんや。じゃあ、冷蔵庫の中に暮らしてるって感じかあ。その中に2㎝のミニチュアの家があるって感じか!」
Eくん「うん、そうやで!」
私「それはきっつい生活やなあ。真冬なんか、耐えられへんやん。夏場はクーラーいらずかもしれへんけどなあ。」
Eくん「大丈夫やで!」
私「そうなん?でもなんか納得いったわあ。Eくんが、いつもいつもボケてはスベってサムいのは、家が冷蔵庫やったからやねんなあ。」
Eくん「う…。」
こうして、Eくんは返す言葉がなくなり、この瞬間、私の勝利が確定したのでした。
昼休み、職員室へ戻り、外で元気に遊ぶ子どもたちの姿を目で追いかけながら、思います。
あれ?何の話してたっけ。