Educators Seeking vol.4② 227
エデュシークまとめ、前回の続きです。
今回は、二人目の登壇者 葛原さんのお話について。
また、うまくまとめようとか全然無視して、考えたことダダ漏れで書いていこうと思います。
葛原さんといえば、「けテぶれ」でよく知られています。
「けテぶれ」が何なのかについては、本を読んでください。
今回は、このけテぶれの話ではなく、そのほかにも色々と編み出されている「NKS思考法」や「心マトリクス」などの考え方が、けテぶれなどとどう作用しあっているのかという全体の構造のお話中心でした。
葛原さん自身が、「今まで言語化を避けてきた部分をあえて掘り下げた」と話していた通り、その話は何とも壮大で、そりゃあ40分の持ち時間じゃあ足りないはずだ、と完全同意でした。
でも、その後半になるにつれ、(いや、割と最初からだったかもしれません)どんどん熱を帯びていく葛原さんの話に、私も一緒に熱く…とはならず、どっちかというと、逆に冷静に冷静になっていく自分を感じていました。
それは、決して「冷めた」という意味ではなく、頭が「冴えていく」というニュアンスです。
話の内容はもちろん素晴らしかったのですが、それは、他にも色んな人が書いておられて絶対そっちの方が分かりやすいので、端折ります。
それよりも、私的には、熱を帯びていく葛原さん自身を俯瞰して見ているような自分について意識的にふり返ってみようと思います。
話が進むほど、客観的に葛原さんを見つめる自分がいたなと改めて数日たった今、思います。
プロゴルファーのタイガーウッズが、極限の集中状態に入ったら、まわりの観客や雑音が消えて、自分とカップしか見えない・聞こえない「ゾーン状態」に入るという話を聞いたことがあります。
それと同じでは到底ありえませんが、あの時の感覚を説明するのにもっとも近いのが、それなのかなと思っています。
じゃあ、何が自分をそうさせるのか。
それは、間違いなく「子どもたち」に向き合う葛原さんの教師としての姿を目の前で見たからという他にないのかなと思います。
「子どもたちの姿」という具体を見つめ続け、そこからフレームワーク(けテぶれ・NKS・心マトリクスなど)へと抽象化し、極限までブラッシュアップして、それを子どもたちに還元し、そこに大量の具体を落とし込んでいく。
具体と抽象のサイクルを無限に回していく、その思考に至るまでの「探究力」と、目指すべき子どもたちの姿への「妥協のなさ」。
そうした姿勢に、感覚が研ぎ澄まされていったような時間でした。
「わからないものをわからないままわかろうとする」とっくんに対して、
世界の見方を子どもたちが使えるレベルまでシンプルかつ汎用性の高いものにし、それをもって「わからないものをわかりやすくわかることができるようにする」葛原さん。
一見、二人は相反するような考えに最初は聞こえたのですが、自分の中で反芻していくうちに、二人が大事にしていることが同じであることに思い至りました。
「世界」は「言葉」で「わける」ことで「わかる」ようになる。
だから子どもたちが自分で言語化して、現在地を確かめられるように、心マトリクスが作られた。
X軸とY軸で表される4象限のどこに自分が位置して、どこを目指すべきなのか。
これも「子どもたちの姿」を「見る」ことにつながります。
というか、「見る」ことの精度が、間違いなく教師も子どもたち自身も上がるだろうと思います。
でも、4象限のどこにも振り切らない無数の点も確かに存在します。
その点の一つ一つがきっと目の前の子どもたちなんだろうと思います。
ミリ単位の誤差もなく、自分の現在地をそこからはじき出すことができる人間は、大人でもそういないと思います。
だから、「わからないことをわからないままわかろうとする」ことも必要になってくる、私はそう感じました。
とっくんと葛原さんは、真逆ではなく、それぞれが互いを補完し合うような考え方なのではないか。
一つ言えるのは、二人とも目の前の子どもの姿を徹底的に「見る」ことから目を背けていないという事。
「見ようとして見えない」事実からも目を背けていないという事。
その姿に同じ教師として、言葉以上のものを受け取った、そんな時間でした。
あくまで私の解釈だし、全然違うかもしれないけれど、それはそれ。
私にとっては受け取ったものが本物。
それが全て。
また一つ、自身の在り方をアップデートするきっかけをもらい、胸が熱くなりました。
と、このあたりで今日はお開きにします。
前回以上に、ぐちゃぐちゃで意味不明ですね、すいません。
でも、受け取ったものの手ごたえが、ここに確かにあるうちに、自分が感じたままを言語化できて良かったです。
さて、明日から、授業が本格的にスタートします。
「見る」「徹底」「振り返る」「面白がる」をキーワードにペース調整しながら頑張っていきます。
三人目の若松さんのお話のまとめは、また次回。