小学校教員にょんの日々ログ

毎日の出来事や考え、思ったことなどとにかくアウトプット!

GK。 206

休み時間に職員室からグラウンドを見ると、うちのクラスの男子たちがサッカーをして遊んでいた。

最近、休み時間は再テストを受ける子たちを見ていて、なかなか外に出る時間をとれていなかった。

「ちょっと気分転換に体を動かしに行くか。」

私は職員室を出て、靴を履き替え、グラウンドへと向かった。

私の姿を認めると、「おっ!先生来た!」となんだかうれしそう。

そんな姿を見て、私もうれしくなる。

そして、頭の中にはイメージが膨らむ。

 

ドリブルで子どもたちを交わして、ちょこんとテクニカルなシュートでゴール。

「もう、先生上手すぎるって。手加減してかー。」

「ははは、ごめんごめん。次からはもうちょい手抜くわ。」

「ほんまやで、頼むで。」

「オッケーオッケー!」

 

「あ、先生も入る?じゃあ、キーパーやって。」

 

…御意。

 

私の妄想は、妄想で終わった。

 

でも、まあ、ありがちな展開ではある。

ここはひとつ、キーパーとしての実力もあるんやでってところを見せてやろう。

そう思い直し、試合の展開を鋭く目で追った。

 

1人の子が二人交わし、ドリブルでゴールへ向かってくる。

完全にキーパーの私と一対一。

絶対に止めてやる。

どこからでも打ってこい!

どんなコースにも反応してやる!

さあ、来い!!

絶対に止めてやる!!!

さあ、来い!!

 

…って、近い近い近い!!

5m…4m…(まだ打たんのかい!!)

 

3m…ドーン!!

 

ゴール。

 

 

 

ゼロ距離から、フルスイングって何なん!?

 

 

無理無理無理無理!!

そこは、大人対子どもでもさ、あるやん、何かこうさ!!

暗黙の了解的な…さ!!

小学生ゆうても、もう高学年なのよ、あなたたち。

自分で思ってる以上にあるよ、キック力。

それをあなた…ゼロ距離まで近づいてドーンて。

 

もうちょい遠くからでも良かったんじゃない?

石橋をたたいてたたいて、たたくタイプ?

むちゃくちゃ恐怖感じてんけど。

 

そんな私の内心など知る由もない子どもたち。

「いぇーい!!」とかゆうて無邪気にはしゃいでる。

 

その後も、子どもたちゼロ距離砲連発。

え、何!?はやってんの!?

 

そして、終了五分前、うちのクラス随一のキック力のRくん。

さすがに、ゼロ距離に飽きたのか、私へのお情けか、中距離弾を放ってきた。

完全に構えて止める気満々だったが、私の少し前でぼーっと突っ立っていた男子の足に当たって、ボールは予想外の軌道を描き、私の右目へ。

 

バーン!!

 

メガネカランカラン。

右目ジーン。

子どもら、ハハハハ!

 

 

地面に落ちたメガネを拾い上げる。

レンズは全くの無傷。

無事そのものだった。

 

 

 

 

 

JINS!のメガネが結構頑丈だということを発見した、いい休み時間だった。