28冊目「レア力で生きる」 177
今年度28冊目の読了本はこちら。
著者の小宮山さんは、スタディサプリ教育AI研究所所長・東京学芸大学大学院准教授という肩書き持つ。
この時点で、かなりのレア力を発揮して、生きているんだろうことがうかがえる。
ちなみに、レア力とは、「他の誰の真似でもない自分だけの「好き」を追求しながら、競争のない領域で生きていく力」と定義されている。
紆余曲折を経て現在に至る著者が、どのようにして、自身のレア力を鍛え、高めてきたのかが、大きく5つの視点から、分かりやすく書かれていた。
一つ一つのトピックが2~3ページにまとめられているので、非常に読みやすいし、気になったページから読めるのもいい。
いかに、5つの視点それぞれのトピックを一覧にしておく。
そうすることで、今回は、自分のこれまでの生き方をリフレクションしてみようと思う。
①コンフォートゾーンから脱して自分の可能性を知る
1.旅をする…未知の世界を体験する
2.留学する…海外生活で好奇心と向上心に火が付く
3.仕事を選ぶ…自由裁量の仕事で成長する
4.転職する…やりたいことをやるための転職
5.新たな活動をする…自分の可能性を広げる
6.副業する…自分が変われるチャンスをつかむ
7.扉を叩く…するか、しないか
まずは一つ目の視点。
1・5・7は、思い当たることがある。
1.旅は、長期休暇に割とよく色んな所に行く。
ただ、行くだけじゃなくて、行ってそこで、自分のフィルターを通して、知らない世 界を新鮮な目で見て、考えて、そういうことがどこかで自分の人生の糧になっていくんだろうなあ。
ボーっともしながら、旅先でもどんどん新しい世界に飛び込んでいきたい。
5.新たな活動は、この夏で言えば、「みん職」が大きい。
すごく刺激をもっているし、どの先生方もすごく学ばれていて、本当にいい刺激をもらっている。
だから、自分ももっともっと頑張って向上していきたいという気持ちにさせてもらえる。
そして、ここで得た学びを実践することも「新たな活動をする」ことになるはずだ。
明日から始まる2学期。
失敗を恐れず、どんどん新しいことにチャレンジして、子どもたちと一緒に取り組んでいきたい。
7.「するか、しないか」、すごく強いメッセージ。
本当にその通りだと思う。
でも、ちょっと油断すると、「できるか、できないか」のものさしで見てしまいそうになる自分もまだまだいる。
飛び込んでみないと、結果はわからない。
やってみることでしか、道は拓けない。
きっと、まだまだ「する」という選択肢を選べることが転がっているはずだ。
そんな「するか、しないか」の岐路に立ったとき、迷わず、「する」を選べる自分でいたいと思う。
2.今、新しい人たちとの出会いがあって、少し興味を持っている。日本の教育の中にあって、その構造や枠組みを客観的に見ることが難しかったりするからだ。機会があれば、積極的に飛び込んで、自分の世界を広げたい。
②”Who am I ?"自分の個性に向き合う
8.振り返る…自分の軸を確認する
9.自分の個性を知る…リバーオブライフを描く
10.さらけ出す…ネガティブな体験も含めての自分
11.自己開放する…本音で話せる場所に行く
12.協働する…他者の力を借りる
13.仲間を増やす…「好き」を語り合う
14.得意、不得意を知る…失敗から学ぶ
15.資質を知る…自己分析する
16.アップデートする…1年前の自分と比較する
8・14・15あたりは、部分的にできているのではないかと感じる。
8.これも最近のことだが、自分が「本当は何がしたいのか」について、かなり考える時間が多い。今まで「子どもたちのために教育をしたい」というのが、自分の軸だと思っていた。
でも、この夏、様々な学習会や研修に参加して、その自分の軸が具体性に欠け、解像度が低いことに気付いた。
「子どもたちのため」とはどういうことをさすのか?未来の子どもたち?今の子どもたち?受け持っている子?学年の子?学校の子?日本の子?
「教育をしたい」とは、どんな教育のことをさすのか?力をつけるため?どんな力?指導方法は?内容は?
これらのことを自分に問いかけてみると、驚くほど答えに詰まってしまった。
自分では考えてやってきたつもりだったが、その軸の解像度が低いということは、実現に向けた取り組みもピンボケしているか、芯をくっていてもそれに気づけていない可能性をはらんでいる。
まだ、答えは出ていない。
でも、学び続けることで、自分の軸の解像度を上げることができると信じている。
とても苦しいし、つらいが、目を背けてはいけない。
14.これまでもたくさんの失敗をしてきた。でも、その中から自然と、自分の得意・不得意について、その傾向をつかむことができているのではないかと思う。ただ、あくまでぼんやりとした傾向であって、これも解像度が低い。本書の中で提案されている仕事のポートフォリオを作って、客観視してみる必要がある。
15.ストレングスファインダーで、自己分析をしたことがある。
その中で示された自分の資質のTOP5は次の5つだった。
・収集心・着想・内省・学習欲・戦略性
本書を読んで、久々に見返したが、見事に自分の性質を言い当てられていて、ちょっと恐ろしく感じたぐらいだ。
でも、分析した当時は、「そっかあ、自分には、こういう強みがあるのか、ふーん。」ぐらいにしか思っていなかった。
改めて見直してみて、今は、この強みを自分の生活にどう組み込んでいけるか、もっと具体的に考えられそうだ。
早速やってみようと、ワクワクしている。
そして、これって、ひょっとして「9」の項目とも関係あるのか。
「強み」って「個性」ともいえる。
でも10~13はまだまだ足りていないなあと思う。
ここを意識的に伸ばすことで、得られるものも多いはずだから、こういう部分もこれから意識して、レア力を伸ばしていこう。
そして、実践してことを16を意識して、振り返ることで次の目標を設定しよう。
③英語をマスターしてマジョリティから抜け出す
17.語学留学する…環境を変える
18.基礎を叩き込む…土台を作る
19.毎日やる…習うより慣れろ
20.外国人と話す…とっさの一言を訓練する
21.人前で話す…完ぺきを目指さない
22.情報収集する…英語の1次情報を得る
23.立ち位置を確認する…世界の中の自分を意識する
24.レア力を生かす…”日本人”を武器にする
んー、この視点、5つの中で一番足りてない。
間違いない。
かろうじて、ちょろっとできてるかなって思うのが、20と21だろうか。
勤務校にALTが週2回来ている。
この状況をもっと最大限生かすことを考えた方がいいかもしれない。
授業のパートナーという意識しかなったが、もっと積極的に日常会話をして、自分の英語力を上げることができるかもしれない。
英語力の必要性は、以前よりも確実に自分の中で高まっている。
それは、22や24について思うところが大きいからだ。
この夏、learn × creationというイベントに参加したことを以前ブログに書いた。
その中で、海外の先生たちのシンポジウムがあったのだが、もちろん全て英語。
私は、同時通訳トランシーバーを借り、かろうじて内容を追うことができた。
でも、正直、満足に学べたとは言い難い。
何人かの方が、シンポジウム後、英語で質問をして、やりとりをしていた。
こうした場面を見ていても、うらやましさを感じた。
ここにも英語での1次情報が目の前に転がっていた。
昨年まで同勤していた先生が退職されて、セブ島での語学留学の会社を立ち上げた。
来年あたり、夏季休業を使っての短期留学を検討したい。
④日常の全てを学びに変える
25.学ばないマジョリティから脱出する…大人の学びは当たり前
26.学びの蓄積を知る…自分の学びを可視化する
27.「好き」を究める…レアな体験をする
28.リアルな情報を得る…ネットでは得られない情報に触れる
29.本を読む…読書でしか得られない知識がある
30.モノより体験…自己投資したお金は無駄にならない
31.メモをとる…学びを定着させる
この視点のトピックが一番思い当たることが多い。
26以外は、特にこの夏大きく自分の中で動き出した感が強い。
これからも続けていきたい。
と、同時に学んだことが錆びついて行かないように、学びの蓄積を可視化するシステムを作って、それをリフレクションの材料にし、自分の学びの修正をしていくことで、質の高い学びが継続的に保証されていくような気がする。
それと、31の「メモを取る」、これ「メモの魔力」読んでから、かなり習慣づいてきた。
あくまで、「メモを取る」という行為に関してだが。
ここからは、とったメモをどう生かすかをぼちぼち考えていこうと思う。
具体的には、「抽象化→転用」のプロセスまで昇華させることだ。
⑤チャンスのつかみ方
33.発信する…アウトプットを習慣化する
34.反論を受け止める…批判や反論に本質が隠されている
35.個と個でつながる…組織より個人の時代になる
36.コミュニティに参加する…人との出会いを大切にする
37.弱いつながりを大事にする…多様性から生まれるもの
38.レア力の高い人と知り合う…何かを究めて突き抜けた人たち
39.かけ算する…自分の「好き」を掛け合わせる
最後のこの視点、これもこの夏で大きく動いた。
どれも、「みん職」で得られたり、これから得られる可能性が高いと思う。
でも、それで満足せずに、コミュニティに参加し、弱いつながりをつくり、それを大事にし、出会いを大切にし、その中で、自分のかけ算の可能性にいつか気付けたらいいなあと思う。
この夏、自分から動いて、得られたものは、すごく大きい。
改めてそう感じる。
これまでも続けてきたこと、これから続けていこうと思っていること、どっちも合わせて、自分のレア力を上げていきたい。
もちろん、それは、自分の軸の解像度を上げ、太くぶれないものにするためである。
それが、いつになるかわからないが、目の前の子どもたちへとつながっていくと信じたい。