learn × creation⑥ 169
lxc2日目は、聞きたい話がありすぎて、
昼ご飯を食べる時間も惜しくて、
昼ご飯抜きで、どんどん気になってたブースへ参加した。
次に参加したのが、サブアリーナのシンポジウム。
「自ら『好き』を発見し、粘り強く取り組む子どもを育てるには?」
登壇者は4人。
①秋吉梨恵子さん(聖ヨゼフ小学校教諭)
②須藤直紀さん(HandiHouseProject/kopro建築士)
③山中裕人さん(ファンファンラーニング株式会社代表取締役)
④堀昌浩さん(一般社団法人LearningJouney代表)
山中さんがファシリテーター。
登壇者の紹介とそれぞれの取り組みについての説明があり、
テーマについて、トークが進んだ。
☆「好き」を中心にした学びを実践するためのポイントは?
・先生の言葉かけを考える(「できない」ではなく、「まだ今は」)
・「うまくいかない」の積み重ねをポジティブにとらえる→クセの分析にもつながる
・ログをきちんと取っておく。大人は周りの子どもたちに随時フィードバックを。
・「失敗」=結果ではなくプロセスであることを大人も子どもも理解する。
・ちょっと苦手だと思っていることに出会っても、自分の「好き」とどこかでつながらないか、考えてみることが大切。
・子どもたちの「好き」の対象はころころ変わることを受け止める。
・「学び方」を学ぶ。
・大人はそばで見守る。場の提供が基本。困って訊ねてきたらアドバイス。
・子どもの失敗を大人も一緒に楽しむ。
☆「好き」を中心とした学習で、普遍的な学習を保障できるのか?
・個性によって偏りがあるのは事実。だから体験学習+基礎学習。基礎学習は、体験で使うであろう知識・技能で、子どもが何かを学ぶというプロセスに種をまくもの。
・「~を学ぶ」からの脱却。「~学ぶ」
・体験と学習をいかに結び付けるか、必要性への敏感さが重要。
【例】文字は「覚えるもの」という認識だと、学習内容としても、定着しにくいし、学ぶモチベーションもあがらない。しかし、文字は「誰かに自分の気持ちを伝えるツール」という認識だと、モチベーションも高く、定着もしやすい。(目的の明確化)
☆最後に一言。
・子どもが大人の想像だにしないことをしたら、「わーお」と言える大人でいたい。
・教師も「のんびりする時間」を取る。つめこみすぎない。
・大人も失敗する存在なんだという認識を大人自身も子どもたちも持つ。大人は絶対じゃない。強くない。
聞いた話のあちこちに、共感する部分が多く、
様々な立場から教育に携わっておられる方々の
根っこに流れる部分の共通点がたくさん感じられた。
「子どもの『学びたい・好き・やってみたい』を出発点にして、その学びに最適な場を設定し、子どもたちと一緒に作りながら、その都度修正を重ね、ゴールへ向かっていく。その中で、必要となる知識や技能を獲得し、子どもたちは自分たちの学び方にも自覚的になっていく。ここで得たものは、また次の『学びたい・好き・やってみたい』につながっていく。」
やはり、日本の教育は今、大きな転換点を迎えている。
そのことをひしひしと実感した。
これだけ様々な立場の人たちが、教育を良くしようと、
こうしてシンポジウムを開いたり、
取り組みをスタートさせたりしている。
じゃあ、日本の公教育に携わっている自分に何ができるのか。
やはり、行き着く先はそこだ。
それぞれがそれぞれの立場で、
子どもたちファーストで取り組みを進めながら、
多様な立場同士で交流し、
また実践と理論をブラッシュアップしていく。
そうすることができれば、
日本の子どもたちのための教育が、
今よりもっともっと未来を見据えた
ステキなものになっていくと思う。