36歳。 150
今日36歳になった。
この世界に生れ落ちて、もう36年も生きてきたんだと思うと、
感慨深い。これをエモいというのか。
ちがうか。
いつものように、7時過ぎに職場に到着する。
時間の経過とともにぽつぽつ出勤し始める先生たち。
もちろん、誰も私の誕生日を知らないので、
いつもの日常と何ら変わらない朝だ。
8時半。
職員朝礼が始まる。
打ち合わせは10分程度で終わり、
その後、教室に行くために、必要なものを準備し、
職員室を後にした。
廊下を歩きながら、今日の一日をシミュレーションする。
今日は大掃除があるな。
午前中に配るもん全部配って、掃除の準備して…。
シミュレーションに夢中になっていると、
あっという間に教室前の階段に差しかかった。
すると、ろうかに男子が二人出て、外の様子をうかがっている。
私と目が合うなり、教室に向かって、
「来た!」の一言。
いやいやいや(笑)分かりやすいにもほどがある(笑)
そんなあからさまなリアクションされたら、もう逆に清々しいわ!!
私は、思いっきりしらを切った。
「え!?なんやねんなあ、もう~!!」
男子は、ニヤニヤしている。
「先生、ちょっと目にこれつけて教室の前まで来て!」
渡されたのは、教室リフォームの途中で作成されたミニクッション。
アイマスクみたいなサイズのやつ!
これをつけて、教室前まで来いと?
いやいやいや、せめて階段は、目隠しなしで良くない!?
単純に危ないよ…。
…まあ、でも許可が下りるわけもなく、
冷や冷やしながら、階段を降り、教室の前へ。
「待ってや!あっち向いといて!」
いや、あっちってどっちやねん!
今、私目隠ししてて右も左もわかりませんねん!!
と、思いながら適当に向いた方向はどうやら正解だった模様。
少しそのまま待たされた私は、
「先生、もういいよー!」の声で、
目隠しを取り、教室の中へ入った。
見わたすと、全員が起立している。
そして、誰かの「せーの!」の合図で、
「にょん先生、誕生日おめでとう!」
とバラッバラのお祝い(笑)
いや、わかるわかる、わかるよ(笑)
急ピッチでやってくれたんやろ??
それがすごく伝わるよ。
気持ちだけで十分やわ。
そう思ってたら、
2人の女の子が前に出てきて、
「これ、みんなからです。」
と言って、寄せ書きを渡してくれた。
えーーーーー!!!急ピッチじゃなかったん!?(笑)
これを準備するには、ある程度時間必要やもんなあ!
しかも、先生、全く気付かんかったわ!!
鈍感にもほどがあるな。
なかには、みんなからのメッセージが一言ずつ書かれていた。
「おたん おめでと」
「たんじょう おめ」
「たん星日 おめでとう」
…。
誤字の打率!!!
腹立つわー。
可愛すぎるねん。
そういうのは、反則っていうねん。
覚えといてくれよー。
でも、まさかまさかのお祝いをいただきまして…。
いや、ほんまに一ミリも期待してなかったというか、
そもそもこんな展開、頭の片隅にもなかったので、
べた過ぎて、笑ってしまいましたけど、
でもやっぱうれしいですよね。
やっぱりこの仕事って、最高にステキな仕事です。
どこまでいっても、人と人やから。
大人と子ども、じゃない。
人と人。
明日で一学期も終わりますが、
また、二学期からも頑張れそうです。
いい誕生日になりました。