19冊目「NEUROHACKS なし遂げる力」 145
しばらく読書記録の方が滞っていた。
本年度19冊目の読了はこちら。
仕事でもプライベートでも、人にはそれぞれ「成し遂げたい何か」がある。
もちろん、私にもある。
しかし、いくら心で「成し遂げたい」という強い思いを持っていても、
行動を起さなければ、何も変化は起きない。
待っていても、成し遂げたいことは向こうからはやってこない。
だから、行動しなければいけない。
しかし、やっかいなのが、
「行動を起さなければいけない」と頭ではわかっていても、
行動を起せないことが人には往々にしてあるということだ。
人は少し気を抜くと、できない理由ばかり探して、自分を納得させてしまう。
できていない自分を受けとめることから、目をそらしてしまう。
目をそらしたことへの罪悪感を薄めるために、できない理由を探す。
私自身、そんなことが数えきれないほどある。
そんな時、本書を手に取った。
特に、帯の「意志力不要!」の文字に惹かれて。
我ながら単純すぎて泣けてくる。
しかし、これも「行動」の一つじゃないか。
と自分をなだめすかし、読んだ。
本書の中では、「なし遂げる」ために必要な7つの力について書いている。
その7つの力とは、
①小さく刻む
②コミュニティ
③重要性の認識
④簡単にする
⑤ニューロハックス
⑥夢中になる
⑦ルーティン化する
である。
正直に言うと、その一つ一つの力については、
これまでに他の本やどこかで見たり聞いたりしたような気がした。
しかし、これらの力をそれぞれに深掘りし、
具体的な実践の手立てにまで落とし込んであるのは、
読者として、読了後、実際に行動を起しやすいなと思った。
本書自体が、この7つの力の内のいくつかを組み合わせて
構成されているからだろう。(①とか③とか④とか)
本書では、これらの7つの力を状況に応じて、組み合わせることで、
その効果が最大になると書いてある。
そして、ここが非常に良かったなと思うのだが、
なし遂げたいこと、つまり、変えたい現状(行動)を、
タイプ別に分類して、それぞれに効果的である7つの力の組み合わせを
わかりやすくまとめてくれているのだ。
本書によると、人間の行動は主に次の3つに分類される。
①一般行動
②衝動行動
③自動行動
そして、これらの行動を望ましいものへと変え、
目標を成し遂げるために、どの力を組み合わせれば、
その効果が最大化するのかがわかりやすく書かれている。
本書の終盤のこの部分だけでも、読んだ価値があったなと思う。
それはなぜか。
これでもって、人間の行動をおおまかに3パターンに分類する視点を
持てたことが一つ。
そして、分類した行動に効く対処法を持てたことがもう一つ。
無数ある人間の行動を、一般行動・衝動行動・自動行動へと抽象化し、
それらへの効果的な対応策を7つの力をベースにして、考える。
自分の行動を望むべきものへ変えていくツールとしても効果的だし、
仕事柄、受け持つ児童の行動を望ましいものへと変えるサポートをする際にも、
非常に役立つなと思った。
実際、今年度、本書を読了してから、
7つの力の内、①②④⑥などを組み合わせて、
学級経営に組み込んでみることで、
効果を発揮していることがいくつかある。
また、この視点は、他の先生のクラスや児童、授業などを見るうえでも、
多くの気付きを与えてくれる。
仕事でも、プライベートでも、
本書から学んだ視点や方法を生かして、
行動を分析して、行動を変え、
目標を成し遂げる道を一歩ずつ進んでいこうと思う。