未知の果物。 144
先日の給食時間のこと。
当番がせわしなく配膳をしている。
それを手伝う子たちもせっせと動いている。
そんな時、一人の女の子が「先生、先生!」と
慌てた様子で駆け寄ってくる。
その様子から、何か大きなトラブルでも起きたのかと身構えた。
そして、彼女の言葉の続きを待った。
すると、彼女は、驚いた様子でこう言った。
「先生!今日の給食の "パインアップル"って何!?」
…これは大きなトラブルだ。
私は、努めて冷静に返事をした。
「パイナップルのことやで。」
「うそやん!?え、なんで!?」
彼女は、「信じられない」といった面持ちで自分の席へと戻っていった。
その数分後。
ある男の子が、「先生、先生!!」と必死の形相で私のもとへ駆け寄ってきた。
これは、今度こそ何かトラブルでも発生したのだろう。
そう思った。
私は、慌てずにに、彼の言葉の続きを待った。
彼は、私の目の前まで来ると、こう言った。
「先生!!給食に"パインアップル"ってあるんやけど、あれ何!?」
…トラブル発生だ。
でも大丈夫。
私は落ち着き払っていた。
この手のトラブルには慣れている。
「パイナップルやで。」
「うそうそ~!!何それ!?え、ほんま!?」
彼は、何かとんでもない真実を知ってしまったかのような、
呆けた表情で、自分の席へと戻っていった。
何なん(笑)