11冊目「メモの魔力」 83
10冊目「散歩する侵略者」とほぼ時を同じくして読了した11冊目がこちら。
「メモの魔力/前田裕二」
最近、テレビでも引っ張りだこのSHOWROOM社長、前田裕二が書いた話題の一冊。
とにかく「メモを取る」ということに関して、
なぜメモなのか、
どう取ればいいのか、
いつ取ればいいのか、
取ったメモをどう活用するのか、
など、
およそ考えつく全てのことについて
圧倒的な熱量で、徹底的に説明している。
中でも、「ファクト→抽象化→転用」の
メモ活用のフレームワークはとても実用性が高いなあと感じた。
「記録」のためのメモしか取ってこなかった自分にとって、
「知的生産」のためにメモを取るという発想は新鮮で、
ちょうど一年が終わって、四月からまた新年度が始まるので、
このメモ術を活用して、知的生産を積極的に行なっていこうと思った。
ノートも買ったし 笑
でも、今回紹介されているフレームワークや活用方法は、
本書の本質ではない枝葉の部分だ。
本書の本質は、第5章で書かれているように、
まず「メモを取る」という行為を、
「努力」から「習慣」にしてしまうことだ。
そのために、テンションの上がるノートや筆記具を購入したり、
誰かに「メモの量すごいですね!」と褒めてもらう小さな成功体験を積み重ねたりして、
半ば強制力を意図的に作用させていくのだ。
メモを取る、という行為自体は、
とても小さな行動だが、
それを毎日積み重ね続け、
自分のルーティンとする。
蓄積された情報から、
アイデアのタネを拾い集め、
実現可能なレベルにまでブラッシュアップしていく。
本書を読みながら、頭に浮かんだのは、イチローの言葉だ。
「とんでもないところへたどり着く唯一つの道は、小さく当たり前のことを積み重ねていくことだ。」
イチローにしろ、前田裕二にしろ、
共通するのは、一つ一つは小さなことでも、
それを圧倒的に徹底してきた、ということだ。
異常なまでに徹底して何かを継続してきたからこそ、
見えた世界なんだろう。
できる、できないの話ではない。
やるか、やらないかの話なのだ。
私のこのブログにしてもそうだ。
学級通信にしてもそうだ。
積み重ねて初めて見える景色がある。
だから、継続は力なんだ。
ただ、継続するだけでは、少々燃費が悪い。
だから、本書のような本がその燃費効率を
上げるのに一役買ってくれる。
しかし、何度も言うように、
それは継続した上で初めて一役買ってくれる、という話。
だから、まずフレームワークやら、現実への転用うんぬんは、さておき、
自分自身がメモ魔になるべく、
メモを取ることを習慣にしていこう。
話はそこからだ。