小学校教員にょんの日々ログ

毎日の出来事や考え、思ったことなどとにかくアウトプット!

母の誕生日と夕飯とカラオケ 55

先日、母が誕生日を迎えた。

「プレゼント何が欲しい?」と前に聞いたら、

「枕。」という答えが返ってきた。

ならば、一緒に買いに行って、実際に寝心地を確かめてみないと、

プレゼントとしては、成立しない可能性が高い。

 

そんなわけで、昨日、母と奥さんと3人で枕を買いに行った。

「もう、無印とかの安いやつでええよぉ?」

と母は終始気を遣っていた。

しかし、年に一度の誕生日。

こちらとしても、喜んでもらえるものを贈りたい。

やっすい枕を買って、すぐにぺしゃんこになって、

寝苦しくなっては、何のためのプレゼントかわからない。

 

私たちは、フルオーダー枕のお店に行った。

体の姿勢のクセや寝るときの状態など細かいカウンセリングがあり、

それをもとに、オリジナルの枕をつくってもらった。

何度でもメンテナンス無料で、中の綿やビーズの量・種類なども

その時の体調に合わせて調整してくれるとのこと。

検討の結果、母も大満足のオリジナル枕ができた。

母は、興奮していた。

興奮していると、人は寝付けないので、

その枕への興奮が夜までには収まっていることをひそかに願った。

 

枕を無事買い終えた私たちは、いったん実家に戻って、

父が仕事から帰ってくるのを待った。

父が帰ってきてしばらくしたら、予約を入れていた鳥焼きのお店に向かった。

一階のカウンター席に四人並んで座る。

母が普段使っている杖を太ももに挟んでいる。

「こっちのテーブルの端にかけときますよ?」

と奥さんが気を利かせてくれている。

「いや、大丈夫大丈夫。ありがとう。ここで大丈夫よ。」

母はさらに気を遣い、そう言った。

でもね、でもね、お母さんよ。

あなたの、その杖をさ、太ももに挟んでイスに座ってる姿、

ジェットコースターの安全バーを太ももの間に下ろしてるようにしか見えんのよ。

だから、やめて。おもしろいから。

気になるから。

周りのみんなでああだこうだ言った結果、

ようやく、母は折れた。

杖は、店の壁のハンガーをかけるフックにかけることにした。

 

父と母は、運ばれてくる料理に舌鼓を打っていた。

「うまいなあ」「おいしいなあ」としきりにつぶやいていた。

喜んでくれてよかった。

連れてきてよかったと思った。

鳥ばかりじゃなく、野菜もおいしいと言って食べていた。

だから目の前の皿に乗っていたしいたけを、父と母の鉄板へ置いた。

その瞬間、

「あ、俺これはいらん。」

とすぐに鉄板からよける父。

 

うそやん。ほんまにやってる、それ??笑

 

「え、まじで。」

私は思わず、そうこぼしていた。

「昔は、なんきん(かぼちゃ)と春菊嫌いやったやんな。今は、しいたけなん?」

「ああ、まあ。昔せやったっけ?」と父。

「お父さん、今は春菊の胡麻和え食べてるで!」と

カウンターの一番端の席から身を乗り出して真顔の母。

「いや、おかん何でそこ真顔でそんな春菊について意見言いたがんの?」

「いや、お父さん、今は春菊の胡麻和え食べてるから。」

「うん、それ今聞いた。」

そんなやりとりも笑ってしまう。

母の天然ぶりは今に始まったことではない。

昨日もずいぶん笑わせてもらった。

食事もアルコールも堪能した私たちは店を出た。

 

「カラオケ行きたいな。」

父と母は、カラオケに飢えていた。

駅前のビッグエコーに向かった。

4人で1時間半。

部屋に入ると、父が「採点モードにしよ。」と言った。

言うとおりにした。

各々好きな歌を歌う。

母がドリカムを選曲。

歌い始めるが、Aメロ・Bメロがうろ覚え。

「あれ?どんなんやったかな?忘れたわ。おかしいな。あはは。」

大体、Aメロ・Bメロは、こんな感じの語りで濁す。

そして、サビを気持ちよく歌う。

採点の結果は70点ぐらい。

振るわない。

精密採点なので、ビブラートや音程など、

各要素の分析結果が表示される。

点数が70点なので、各要素あまり良くないが、

特筆すべきは、リズム。

リズムだけ、満点。

どの曲を歌っても、リズムだけ異様に評価の高い母。

笑った。

まあ、みんなアルコールが入ってたので、大体似たようなもんやけど。

 

結局11時ぐらいまではしゃいだ。

いやー、面白かった。

 

いい誕生祝いができたと思う。