感性がハンパない。 25
国語で詩の学習をしている。
詩人の工藤直子さんが書いた「のはらうた」が教材だ。
これは、工藤さんが「のはらの住人」になり切って書いた詩を集めた本である。
「ありんこたくじ」や「かまきりりゅうじ」など、個性的なキャラがたくさん登場する。
単元の導入、クイズをした。
その名も「作者は誰だ!!クイズ」
作者名を伏せ、詩のタイトルと本文だけを読んで、
どの「のはらの住人」が作者かを当てるクイズだ。
「きっとうちのクラスの子たちは食いつくだろうな。」と予想はしていた。
しかし、予想の3倍食いついた(笑)
何て素直なんだよ、君たち。
クイズは大いに盛り上がって、
「せっかくやからみんなも『のはらうた』作ってみぃへん?」
そう聞くと、
「作る!」
と即答だった。
そんなわけで、学習課題を「クラスオリジナル『のはらうた』を作ろう!」に設定。
せっかくなので、図書担当の先生に、
「詩集が完成したらバーコードをつけて、図書室に蔵書として置き、貸出できるようにしてほしい。」
とお願いした。
図書担当の先生は快諾してくれた。
次は、学習計画だ。
必要かなと思った学習活動を、短冊にして子どもたちに提示した。
そのうえで、順番を並べ替えて、どの順番で学習を進めれば、
単元のゴールまでスムーズに学習できるのか考えてもらった。
まずは個人で。
それを持ち寄ってグループでブラッシュアップ。
それをさらに全体で共有し、一つの学習計画に。
1学期からやっているスタイルなので、子どもたちは慣れたものだ。
ちゃっちゃと計画を立てていく。
各グループでブラッシュアップした計画を黒板に書きに来てもらう。
全てのグループの計画が出そろったところでまとめていくのだが、
今回、一か所だけ意見が割れたところがあった。
双方の立場からの意見を聞くと、どちらの意見にも説得力が…。
さて、どうする?
見ていると、その二つの学習活動を、さらに細かなパーツにばらし、
自分たちが納得できる形に作り変えてしまった。
え、担任より優秀やん(笑)
子どもたちの成長に驚かされた。(ほぼ毎日)
こうして、立てた計画をもとに学習は進んだ。
そして、先日、全員の詩が完成した。
一つ一つ読んだ。
読む手が止まらなかった。
感性が爆発していた。
そのみずみずしい感性を、
この1年で蓄えた語彙を使って、
教科書の詩を分析して自分たちで見つけた表現の工夫を生かして、
表現していた。
すげえ。まじで。(→お前の語彙が一番アウト)
なんか一人一人の書いた「のはらの住人」がキャラ立ちしてる。
すごく人間臭い。
キリンの悩みとか、ダンゴムシの夢とか、
そんなん思いつかんわ、先生。
今日の放課後、全員の詩にページ番号を振って、
目次を作って、奥付作って、印刷完了。
明日、みんなで製本して読む。
子どもたち、どんな顔するかめっちゃ楽しみ。